2014/05/20

ティアニー先生の診断入門

ティアニー先生の診断入門

総合診療について興味を持つきっかけになった本です(初版本の方ですが)。

指導的な立場になった時、自分は鑑別診断を考える方法について体系的に勉強したことがない事に気付きました。これでは、外来や当直で指導することがままならない、また自分もこのままではいけないという気持ちになった時に購入しました。

大リーガー医としてとても高名なティアニー先生が、患者の問題点を全て挙げ、11のカテゴリーから鑑別診断を考えていくというプロセスが非常に分かり易く記載されています。実際に自分で診断していくようなストーリーになっていて、読み物として非常に面白いです。

初期研修医にこの本を紹介したところ、内容が難しかったという意見があったので、ある程度の臨床経験がないと面白いと感じないのかもしれません。そういった研修医には検査や身体所見の意味を調べながら読み込んでいくと良いとアドバイスしてみました。

内科医としての醍醐味は色々ですが、診断のプロセスはその1つであるように思います。まるで自分が名探偵にでもなったような気持ちになり、問題が解決したときのすっきりと晴れやかな気持ちは何とも言えません。そのワクワクを共感できる1冊だと思います。薄くて安い本なので、全ての内科医にお勧めします。

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